まりりん薬局のぶっちゃけ話

薬局でなかなか聞けない、聞いても答えてもらえない。そんな皆さんのハテナに薬剤師まりりんが率直に答えます!

言葉は複雑② 睡眠薬=眠剤≒安定剤

睡眠薬眠剤、これは眠りに関する薬全般を指していて、正式な薬学用語というよりは患者さんに分かりやすく言うための言葉です。催眠薬とか眠り薬とかいう場合もあります。
これらは言い方を変えているだけで何の違いもありません。患者さんの表現に薬剤師が合わせているだけで、薬剤師側にはこれで何か違いを伝えようなんて意識はないです。
ちなみに、安定剤と呼ばれるものも、実はその成分の構造は一部の睡眠薬と大して変わらないです。
安定剤は緊張をほぐしたり興奮を抑えたりする薬です。ほどよく効けば安定剤としての効果を発揮しますし、緊張もほぐれすぎてフニャフニャになれば眠くなり、睡眠薬と同じ効果になります。
眠くなりやすい方は安定剤に分類されている薬を睡眠薬として飲んでいる方もいます。
薬学書などで一応安定剤と睡眠薬は項目が分かれていますが、眠くなりやすさが異なるだけで根っこは同じと思っていただいて構いません。
初めて担当する薬剤師が相手だと、この表現のズレがあるかもしれません。「眠剤だと思ってたのに、安定剤?」、「眠剤って聞いて気軽に飲んでたのに、睡眠薬って強いの?」など、皆さんの認識によって色々不安に思うことがあるでしょうが、そんな表現1つで心配する必要は全くありません。
あなたが期待した効果が得られるかどうか。得られたかどうか。飲んでいて不都合は起きていないか。これ以上に考えなければならないことは、何もありません。不都合がないなら、安心してその薬を続けてください。