まりりん薬局のぶっちゃけ話

薬局でなかなか聞けない、聞いても答えてもらえない。そんな皆さんのハテナに薬剤師まりりんが率直に答えます!

お薬手帳持参でお薬代が安くなるのはレアケース

この4月の診療報酬改定で、お薬代の節約方法として、手帳を持っていけば安くなる!というのがいろんなメディアでやたらと宣伝されています。

しかしそれには色々条件があることをきちんと掘り下げて報道してくれているところは滅多にありません。

 

確かに、一定の条件を満たせば、お薬手帳持参の方が安くなる薬局もあります。でも、どちらかというとそれはレアケースだという認識でいてもらいたい、というのが薬剤師の本音です。

 

薬剤料以外の部分で、薬局のお会計は調剤基本料、薬学管理料というのが基本にあります。この部分の点数が薬局によって異なるために、同じ薬でも薬局によって薬代が違うという事象が起きます。

お薬手帳に関しては薬学管理料の分野に入りますが、これで手帳持ってりゃ安くなりますよ、ていうには調剤基本料が関係してくるっていう、まあめんどくさい仕組みになっています。

調剤基本料は、薬局の設備やその他諸々の条件を満たしているかによって、ざっくり分けて6種類に分かれます。これは薬局の満たしている条件で自動的に決まります。もうこの段階でうんざりなのですが…その中で、お薬手帳持参で安くなるのは、この6種に分かれる調剤基本料のうち、1種類だけなんです。どこの薬局でも手帳持って行きゃ薬代の節約になるなんてのはデマです。

 

ただ、1つ確実なのは、どんな基本料を算定している薬局でも、手帳を持っていて薬代が高くなることは絶対にありえません、今の制度では。つまり作って損はない!

なので手帳作りを勧められたらとりあえずもらって、薬局で提出することをお勧めします。

 

ただし、この調剤報酬っていうやつは2年ごとに変わります。ここに書いている情報は2018年3月末までのお話ですので悪しからず。